鍼灸による腱鞘炎の治療方法について

スマホやマウスの操作がしにくい、手首や親指の関節が痛む。指が伸ばせない・曲がらない・無理に伸ばそうとするとカクンパキンと音が鳴る、財布から小銭を取り出せない、ボタンを止められない。肘が痛む、子供を抱っこできない。手を安静にしていると痛みがマシになるが、仕事や家事をするとすぐに元に戻って手指の痛みが出てくる。これらは「腱鞘炎」と呼ばれる病気の症状です。

腱鞘炎は、偏り疲労で起こる異常

腱鞘炎とは「指・手首・肘の使いすぎ(偏り疲労)によって、指や手首、肘の腱鞘に起こる異常」のこと。

指や手首には「腱」があります。この腱は骨と筋肉を繋ぐものです。そして「腱鞘」が指の骨から腱が浮き上がるのを防いでいます。この腱と腱鞘が、指を使い過ぎたときに、こすれて炎症を起こしたり、痛みや重さ、動きの異常などの症状が出ます。これが「腱鞘炎」。炎症と名前がついていますが、炎症だけが原因で起こる症状ではありません。

炎症などの異常が起きる場所や症状によって4つの病名が付けられています。

腱鞘炎の4つの症状

親指の手首側に炎症がおきる場合を「ドケルバン腱炎」と呼びます。指の屈筋に発症する腱鞘炎を「ばね指」と呼びます。曲げた指がスムーズに戻せず、伸ばそうとするときバネのような動きをしてカックンという音を発するので「ばね指」または「弾発指(だんぱつし)」とも呼ばれます。肘に起こる腱鞘炎を「テニス肘」と呼びます。肘を動かすたびに痛みます。

手首の手のひら側にある骨と靭帯に囲まれた手根管というトンネルの中で神経が慢性的な圧迫を受けて、しびれや痛み、運動障害を起こす症状を「手根管症候群」と呼びます。

腱治癒理論

治し家鍼灸院の鍼法は、独自の「腱治癒理論」に基づき腱に鍼治療を行うのが特徴です。「腱治癒理論」は、腱に関する5つの考えがベースになっています。

なぜ指を酷使する人が腱鞘炎になりやすいのか?

体を動かす筋肉の両端には筋肉と骨をつなぎ合わせる腱があります。筋肉とは鳥のもも肉で言えば柔らかい肉(筋腹)の部分で、腱はももの骨に付いてくる白っぽく硬いスジの部分です。人間の場合わかりやすいのは、手足の指を広げて出てくるスジが腱です。

指を動かすときは腱がまず収縮して力の入らない小さな指の動きとなり、腱が収縮した力が筋肉に伝わり、次に筋肉が大きく収縮して大きな動きとなります。初動動作のとき使われるのが腱で、大きな動きのとき使われるのが筋肉です。例えばボールを投げるとき、ボールが指から離れるまでは、力をあまり入れない腱を使った初動動作のモーションです。指からボールが離れる瞬間は力が大きく入り筋肉が使われます。またジャンプする時もかがむときは腱を使った初動動作であり、上に飛び上がる時は筋肉が使われ大きな動きとなります。

実はこの腱と筋肉の働きの違いが治療するとき大事になってきます。

ピアニストの場合ピアノの鍵盤を叩くという動作を1日何万回も行います。オフィスワーカーはパソコンのキーボードを1日何万回と叩きます。この鍵盤やキーボードを叩くという動作は、大きな動きではないので、主に初動動作を扱う腱が使われます。つまり腕や肘についている筋肉より、指や手首についている腱が酷使されるわけです。

手先を使う仕事の人が手首や指の痛みを訴える腱鞘炎や、指が正常に曲げ伸ばしできなくなるばね指になりやすいのは、腱が酷使されるためです。腱が酷使されるとまず腱が硬くなるのです。

次になぜ炎症が起こるのかを説明します。

手指の腱は腱鞘というさやの中に入っています。ちょうど刀とさやの関係です。腱と腱鞘の間には、すべりを良くして、摩擦を起きにくくするための潤滑油の働きをする滑液があります。腱は腱鞘の中を滑って動くわけです。動くといっても収縮して伸び縮みすることで動きを筋肉に伝えます。小さい動きの時は筋肉はあまり働かず腱だけが収縮します。また手首の腱は手首を曲げた時腱が外側に押し出されたりしないように支帯と呼ばれる靭帯で覆われています。このような構造で、手指が動いています。

腱鞘の中で腱が滑って伸び縮みしますが、1日何万回も同じ動作で指を使えば、腱鞘と腱の滑りが悪くなり、摩擦を受け炎症が起きやすくなります。これが、手指を酷使する人は腱が硬くなる、炎症を起こす腱鞘炎になりやすい理由です。

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