なおし家鍼灸院

なおし家コラム

前編:若さと健康を保つルーティーン

ゆかりの人対談 第7号
赤ひげ堂時代からお付き合いがある香西 仁さん

今回は、院長が20代の頃から敬愛している香西仁さんとの対談です。香西さんは現在81才。
会社社長を退かれてからも、利他の精神と多趣味な遊び心を持ち続けられる香西さん。
奥様との仲睦まじい夫婦道もご健在。秋晴れの清々しい休日、練馬区のご自宅に伺いました。

20代「赤ひげ堂」時代からのお付き合い

すがこ
「香西さんとの最初の出会いは、院長が赤ひげ堂で修行してた頃でしたか」

香西さん
「そうです。赤ひげ堂の竹内院長とは長い付き合いでしてね。施術では、ある時から角谷さんをつけてくれました」
院長
「赤ひげ堂には若い頃に 約10年間お世話になりました。竹内院長は昔から日本の良いものを外国に発信されてて、そこが偉いですよね」

香西さん
「ええ。今でも世界中にお弟子さんがいましてね。彼は哲学がブレないこと、常に新しいことを求めているところが素晴らしいですね」

院長
「香西さんは赤ひげ堂に、施術以外にも陰指圧の勉強会に熱心に通っておられましたよね。当時、オリコクリエイトの社長として、仕事もお忙しいのに素晴らしいなあと当時から尊敬してました。奥様の加代さんは、今、なおし家に通ってくださっています」

院長
「そういえば、香西さんは奥さまの体を自宅でメンテナンスされているとか」

香西さん
「ええ。竹内院長の開発した相関鍼(指圧の時に指の代わりに使う道具)でね、毎朝、家内の背中なんかをケアしてるんですよ。それが毎日のルーティーンです」

すがこ
「わあ~、すばらしい!」

院長
「本当に、奥様を大事にされていらっしゃるんですね。赤ひげ堂時代からお二人は理想のご夫婦で、こういう家庭にしたいなあと思ってました」

加代さん
「はい、お世話になってます。西洋(医学)と東洋(医学)がうまく混じり合っていることって、患者からすると絶対に安心感があるんですね。東洋医学ってこわくないんです。だから11年前手術をした後も、ここ(なおし家)に来れば大丈夫って来させてもらいました。精神的にもすごく楽になるんですね」

香西さん「ああ、それは大事」

今も語り継がれる伝説のジャズフェス

院長
「香西さんはオリコクリエイトの社長をされている時代に、今でも歴史に残る富士五湖でのマウント富士ジャズフェスや武道館でのジャズエイドを企画運営されました」

香西さん
「確か1986年からのスタートでした」

院長
「そういえば、香西さんは早稲田大学でジャズ研だったんですよね。ジャズフェスには、ハービー・ハンコック、ミルト・ジャクソンなどそうそうたるメンバーが山中湖畔に集まったと聞いてます」

すがこ
「その話は独身時代からよく聞いてました。一度も一緒に行けなかったですけど(苦笑)」

院長
「申し訳ない、修行時代だったもので(汗)何かエピソードをひとつ聞かせていただけますか」

香西さん
「たしか最初の年、前の日が大雨で会場が浸水で水浸しになっちゃった。これは無理かなと思って、それでも電源だけ復旧して、ステージでリハーサルを始めた。みんなで一日中延期するとどうなるかなどと議論してた。
すると、ハービーが “ひとりでもお客さんがいたら僕は弾くよ”と言った。このひと言でみんなが “よし、やろう”とまとまった。
ハービーは同い年で仏教徒でもありました。
ハービー、ロン・カーター、トニー・ウイリアムスのトリオにマイケル・ブレッカーのテナー・サックスで日本中、コンサートツアーを一緒にやったのも良い思い出です」

マウント富士ジャズフェスティバル
(1986年~2004年)

世界的指揮者(マエストロ) チョン・ミョンフン氏とのご縁

すがこ
「その後、西荻窪で開業して数年した頃でしょうか。院長に世界的に有名な韓国の指揮者の方を紹介してくださったのは」

香西さん
「当時、私は東フィル(東京フィルハーモニー交響楽団)の評議員をしてましてね。指揮者のチョンさんが、明日N響の本番という時にギックリ腰になって立てなくなってしまった。それで、私が角谷さんに連絡して一緒にホテルに行って、鍼をしてもらったんですよ」

院長
「そうでした。鍼は初めてで怖いとおっしゃったので、指圧しながらそっと鍼をしました(笑)。動けるようになって、翌日の本番を迎えられてホッとしました~。その後も日本に
いらした時は、チョンさんや奥様を何度か施術させてもらいました」

~チョン・ミョンフン氏のコンサートで~
左より香西さん、竹村健一夫妻、角谷院長、 一番右がチョン氏
~新宿・パークハイアットホテルにて~
左より香西さん、角谷院長、チョン氏

香西さんの「隠居道」

院長
「香西さんがオリコクリエイトの社長を辞められたのが1996年。それから25年経ったのですね」

香西さん
「そう。隠居のベテランですね(笑)隠居もね、世の中で大事なことはあるなあと思っていましてね。例えば公園でゴミ捨てる人や、数人で騒いで人に迷惑かけてる人にコラって叱りつけたり。人の嫌がることをやるのも隠居の役目なんですね」

院長
「実行されているところが香西さんらしいで(笑)」

香西さん
「それから若い人を育ててやること。偉そうに叱りつけるのでなく無理なくやれるように育ててあげることも隠居の仕事かな」

すがこ
「それは長年、上司として社員を育成してこられたことと、香西さんのお人柄によるところも大きいですね」

香西さん
「まあ、一文にもならないことをやることが、隠居のショウバイだから(笑)」

院長
「でも、しっかりと人様の役にたっている。香西さんの生き方を反映した『隠居道』ですね」

香西さんのご趣味のひとつの水彩画。
日本や世界中を旅されて描きためたものが
300枚以上あるとのこと。
なおし家にも飾らせていただいています。

若さと健康を保つルーティーン

香西さん
「年とって寝たきりになっちゃうと、世の中のご迷惑になるから、そのために日々のルーティンをどうするかが大事ですね」

院長
「そこも今回ぜひ、お聞きしたいと思っていました。81歳でその若さと健康を保っておられるのは素晴らしいです!」

香西さん
「若いうちからある程度やっておかないと。急に筋トレはじめても疲れちゃう(笑)運動50、食事50、疲れたら休むことも大事です」

院長
「そういえば、香西さんは社長時代のすごくお忙しい時にも、よくジムに通って運動されてましたよね。時間の使い方も一流だなあ~と感心してました」

香西さん
「中野にあるTACは、日本で初めての会員制アスレティックジムでね。現役時代から通ってて今でもパワー・リフティングを続けてますよ」

院長
「すばらしい~。香西さんはTACの副理事もされて、スタッフの教育にも携わっておられましたよね。
そういえば私もTACにお邪魔して、セルフケアの講演をさせていただいたことがありました。懐かしいです」

香西さん
「年とって寝たきりになっちゃうと、世の中のご迷惑になるから、そのために日々のルーティンをどうするかが大事ですね」

院長
「そこも今回ぜひ、お聞きしたいと思っていました。81歳でその若さと健康を保っておられるのは素晴らしいです!」

香西さん
「若いうちからある程度やっておかないと。急に筋トレはじめても疲れちゃう(笑)運動50、食事50、疲れたら休むことも大事です」

院長
「そういえば、香西さんは社長時代のすごくお忙しい時にも、よくジムに通って運動されてましたよね。時間の使い方も一流だなあ~と感心してました」

香西さん
「病気や体の不調の大元は、食べ過ぎだったり、甘いもの、冷たいものが大好きだったり、夜遅くからガンガン飲んだりね。
内臓は365日24時間働いてくれているのに、自分で自分の体をいじめちゃってる。つまり身勝手で超わがままなブラック企業なんですね」

院長
「確かに内臓はずっと働いてくれてますから。私も仕事が夜遅くに終わってついラーメン、お酒なんかを胃に入れてしまうと翌日、肝臓がやられてます(苦笑)」

香西さん
「たまにはいいけどね(笑)昔は貧乏でお金がなくて飲んだり食ったりできなかったから、だから元気だった。
今は曲がりなりにもお金が入ってそういうことができちゃうからね」

院長
「本当にそうですね」