後編:パニック症を克服!夫婦で取り組んだセルフケア
なおし家ゆかりの人対談 第8号:
鍼灸師の中島 愛さん

なおし家ゆかりの人対談 第8号の前編から引き続き「後編」の、患者さんで鍼灸師でもある中島愛さんとの対談です。
彼女は9年前に突然パニック発作を起こされ、その後数年パニック症と付き合ってこられました。が、今はすっかり回復され、待望の元気なお子さんも生まれて、新米ママとして奮闘中です。
回復された要因には、ご主人とお二人で取り組まれたセルフケアも大きく貢献しているのですが、そのあたりのお話も楽しくお聞きできました。
誌希君の愛らしい笑顔に終始和やかな雰囲気で、院長も顔が緩みっぱなしの対談でした。(すがこ談)

それでは、後編も引き続きご覧ください。

前編をまだ読んでない方はこちらからどうぞ!

ーなおし家で行った鍼の施術


すがこ
「なおし家ではどんな鍼の施術をしたんですか?」

院長「パニック症の方によく行う、ここ、後頭部の鍼ですね。それと背中や肩、特に背中の心兪(しんゆ)という心臓の裏のツボがとても凝っていたので鍼でほぐしました」

すがこ「パニック症の方にとって、後頭部の鍼は大事なポイントなんですね」

院長「後頭部の奥(3~5センチ)には後頭下筋という深層筋があるんですが、ここがこるとそのコリが脳幹を圧迫して脳に異常信号が送られて、交感神経が緊張するんです。交感神経の緊張がピークになると、自分ではコントロールできないパニック発作がおきやすくなります。なのでシンプルに深層筋のコリを鍼でほぐし溶かしてあげればいいんですね。深いところのコリなので、鍼がいいんです。一層一層コリをほぐし溶かしていく方法が、私の開発した“深層筋鍼法”なんです」

愛さん「ええ、ズーンと響くのがわかって、効いてるっていう感じでした。初診から大体3ヶ月経ったら、発作の症状は無くなって、電車に乗れるようになったと思います」

院長「カルテを見ると、最初の頃は発作もあったので週に2回通われましたが、その後は2週間に1回くらい、3か月目に入ると、満員電車でなければ乗れるようになり、その次施術にいらした時は、電車自体が大丈夫になっておられますね」

愛さん「はい。その後は、体のメンテナンスで2週に1回くらい通うような感じになりました」


「ここ、後頭下筋(首の後ろ)が大事なツボ」

 

ー発作になりやすい時の自分の傾向を知っていると安心


愛さん
「でも2018年の春、金沢に旅行に行った時、久々に大きな発作が起きてしまったんですよ。それでまた、なおし家さんにつめて通いました」

昂介さん「発作が起きたのは、食べたり飲んだり冷えたりして胃腸に負担がかかったからだと思います。旅行だと無理して食べるからよけいですね」

院長「そうですね、愛さんの場合、胃腸に負担がかかると発作になりやすいですね」

愛さん「発作が起きた時、こうちゃんに頼んでホテルから院長先生に電話してもらったんです。そしたらふくらはぎマッサージがいいと言われたので、こうちゃんにふくらはぎをさすってもらって。そしたらちょっと楽になりました」

院長「ご主人のマッサージがまたうまいんだ!」

昂介さん「妻に言われた通りやってます。ここをこうやって、とか言われるんで(笑)」

院長「素晴らしい!なかなか毎晩やってくれるご主人なんて、そうはいないですよ」

愛さん「はい~(笑)感謝してます」

昂介さん「なので、歩きすぎて足が疲れて血流が悪くならないようにとか、旅行先で食べすぎないようにとか、気をつけるようになりましたね」

院長「大事なことですね。発作が起こりやすい時のきっかけは、人によって違いますけど、そうやって自分の傾向がわかると安心です。予防もできますしね」

ー妊娠初期のストレスも夫婦でのりこえた


すがこ
「最近はもう発作とかは大丈夫ですか?」

愛さん「去年1月に妊娠が分かったんですけど、いざという時に薬が飲めないので大丈夫かなあとちょっと緊張して、通勤途中の電車で少し動悸がしたり軽い発作はありました。妊娠で体自体も変わっていたんでしょうけど。でも、セルフケアをしたり、ボディトークに通ったり、何かあったらなおし家さんでお願いしようとか、自分で安心材料を見つけて、大きな発作は起こらなかったです。安定期でも薬は飲まず自力でのりこえました。こうちゃんにも、毎日マッサージしてもらって(笑)」

院長「ほ~、どこをマッサージしてもらったんですか?」

昂介さん「全身です(笑)毎日1時間くらい。もうプロになれますね(笑)」

すがこ「わぁ~素晴らしいですね!(感激)」

愛さん「はい(笑)それと少し高血圧があったんですけど、数値が140以上になると入院と言われたのでそれがすごくストレスでした。血糖値も高くて妊娠糖尿病になって2回入院もしたんです。それもあってかなり食生活も変わりました」

昂介さん「そうなんです。遅い時間の夕食や肉や油物というヘビーな食事はやめて、野菜中心に変えましたね」

愛さん「もりもりの野菜を必ず食べて、塩分や糖分の摂りすぎも気をつけて。それが今でも習慣になっていて、健康的な食生活に変わりました」

院長「自分の不調を通して食事の改善、生活の見直しということを体験されたんですね。治療家としてもとても大事なことですね」

ーなおし家の「鍼灸師養成コース」に参加


すがこ「そういえば、愛さんは鍼灸の資格をお持ちで以前、鍼灸師養成コースにも参加されたんですね」

愛さん「はい、院長先生に勧められて受講しました。卒業後に勤めた鍼灸院は1年でやめたんですけど、鍼に対しては苦手意識もあって、正直あんまり好きじゃなかったんです(苦笑)。でももう一度学び直そうかなと思いました。先生の鍼は打ち方が全然違うんですけど、効きますし」

院長「学校を出たからといってすぐ施術ができるわけではないですしね」

すがこ「3ヶ月間の養成コースはどうでしたか?」

愛さん「コリの見つけ方、溶かし方、デコピン鍼とかがよく理解できました。特に“コリを溶かす”というのが、何度か施術してその感覚がすごくわかるようになりました。受けてる方からも『あっ、コリなくなった』とフィードバックをもらえたので、効いているのが分かってすごく手応えがありました。学校で3年間習って、その後1年間臨床していた時よりも、養成コースで3ヶ月で習った内容の方が全然実践に活かせると思ったので、参加してよかったです」

院長「深層筋鍼法の理論は、筋膜と筋肉の理解が主でとてもシンプルなんです。コリを見つけられる体や指のつくり方を大事にして指導しています」

愛さん「それと学校で習う“証立て”というのが苦手だったんですよね、でもここで習ったのはそれがなくてもできるかなって(笑)」

院長「私も昔、証立てとか一生懸命やったんですけど、理論は立派でも、結局実践で役に立たないと机上の空論になってしまいますからね」

愛さん「ツボも指何本分外側に、って教わりますけど人によって違いますし‥‥」

院長「ええ。それよりも実際にコリを見つけられる指をつくること。見つけたらそこに鍼を打てばいいのでね。やってみるとシンプルなんですよね。鍼とは“コリを見つけて、コリを変化させる”というシンプルなものだと私は思ってるんですよ。もっと鍼を簡単に、鍼灸師みんなができるよう広めていきたいなあと思ってます」

愛さん「そうですよね。ぜひ、お願いします!」

ー近い将来は夫婦で鍼灸院を


院長「愛さんは溶かす鍼が上手ですよ。それを極めていけばすごくいいですよ」

愛さん「前に勤めてたサロンで店長さんとかによく鍼をしてたんですけど、『愛ちゃんの鍼、効くよ~』と言ってもらえて嬉しかったです」

院長「マッサージのうまいご主人にもいろんな面でサポートしてもらって、将来はふたりでお店が持てるよね。うん、それはいい!」

昂介さん「あと3年ぐらいしたら、住まいを変えてそこで鍼灸のお店も開業して、二人でやっていきたいと思ってます」

愛さん「夫婦の共通認識は“循環”なんです。お金、食、夫婦の会話なんかを停滞させないようにうまく循環させて、楽しくゆる~くやっていきたいですね」

院長「それは素晴らしいですね。うちもそうですけど、夫婦で補い合って楽しくやることが、仕事でもすごく大事ですね。今日は色々なお話をありがとうございました」

すがこ「今日はとても楽しかったです。貴重なお話をありがとうございました」

 

なおし家 ゆかりの人 次回もお楽しみに…

 

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